【臨場感がえぐい】航空自衛隊の広報を描いた『空飛ぶ広報室』小説を読んで心が痛くなった|あらすじとおすすめポイント4選

おすすめ小説

世論の怖さ….

「自衛隊」って聞くと、何を思い浮かべますか?

災害救助・戦闘機・きつい訓練・揃ってる集団行動

色々出てきますよね。

個人的には、日本を守ってくれる機関ということですごくかっこいい印象があるのですが、この作品の中ではあまりいいイメージを持たれていません。

その現状を少しでも変えようと、自衛隊の業務内容・活動などを世間に知らしめる役割を持つのが「広報」です。

今回ご紹介したいのは、自衛隊の広報の奮闘を描いた有川ひろ(有川浩)さんによる『空飛ぶ広報室』という作品なのですが、今までとは少し違ったテイストでした。

今年読んだ本の中でも、トップレベルに残る作品だったので紹介していきたいと思います!


あらすじ

不慮の事故でP免になった戦闘機パイロット空井大祐29歳が転勤した先は防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室。

待ち受けるのは、ミーハー室長の鷺坂(またの名を詐欺師鷺坂)をはじめ、尻を掻く紅一点のべらんめえ美人・柚木や、鷺坂ファンクラブ1号で「風紀委員by柚木」の槙博己、鷺坂ファンクラブ2号の気儘なオレ様・片山、ベテラン広報官で空井の指導役・比嘉など、ひと癖もふた癖もある先輩たちだった……。

有川浩、渾身のドラマティック長篇小説。

https://www.amazon.co.jp/%E7%A9%BA%E9%A3%9B%E3%81%B6%E5%BA%83%E5%A0%B1%E5%AE%A4-%E6%9C%89%E5%B7%9D-%E6%B5%A9/dp/4344022173

『空飛ぶ広報室』おすすめポイント①:自衛隊の「広報」とは?

民間企業の広報って大体想像つくと思うのですが、自衛隊の広報ってあまり馴染みないですよね。

今では、カズレーザーが自衛隊の裏側に潜入して活動内容を紹介するような番組がありますが、以前はそのような事はなくどんな仕事なのかイメージし辛い部分がありました。

日本に必要不可欠な組織である自衛隊の仕事や人を、どうにか一般的に周知しようと頑張るのが広報の仕事です。

『空飛ぶ広報室』おすすめポイント②:ほとんどノンフィクション

読んでいてすごくびっくりしたのですが、『空飛ぶ広報室』はほぼノンフィクションらしいです。

そもそも作者である有川浩さんが、現役の航空自衛隊の方からオファーを受けて執筆したのが今作なので、かなり綿密な取材の元に作られています。

実際読んでいて「これってフィクションなの?」と思うぐらいリアルだったので、腑に落ちました。笑

『空飛ぶ広報室』おすすめポイント③:めちゃくちゃ苦しい

『空飛ぶ広報室』は、人間関係の行き違いの苦しさ・挑戦に伴う挫折の苦しさが見れないぐらい細かく描かれているので、めちゃくちゃ苦しかったです。

中でも、世間の声による誹謗中傷がかなり痛々しくて、それに対する隊員の受け入れる姿勢もしんどいものがあります。

航空自衛隊に限らず広報というポジションは華々しい印象を持ちがちですが、その中身は極端なプラスとマイナスの間を行ったり来たりするような仕事で、脚光を浴びることがあればその分槍玉に上がることもあります。

そこの対比が鮮烈すぎました。

『空飛ぶ広報室』おすすめポイント④:今までの作品の中でもちょっと異質なポジション

僕自身、有川浩さんの作品が大好きで

  • 『図書館戦争シリーズ』
  • 『自衛隊シリーズ(塩の街・海の底・空の中)』
  • 『旅猫リポート』
  • 『県庁おもてなし課』

などを読破しているのですが、今回の『空飛ぶ広報室』は一味違うテイストだなと感じました。

面白くてサクサク読めてしまうのにも関わらず、落ちる所はしっかりと落ちるので結構ハードな読書体験になると思います。

最後に

今回は、航空自衛隊の葛藤や戦いを描いた『空飛ぶ広報室』を紹介しました!

ドラマにもなっているメジャーな作品なので、何も考えずに「面白いんだろな〜」と思って読んだら見事に食らいました。

没頭してしまう読書がしたい人には、ぜひおすすめします🔥


コメント

タイトルとURLをコピーしました