【どこまでも深く・・・】両親を亡くした学生が”水墨画”に挑む『線は、僕を描く』小説が久々に読み終わりたくないと思ってしまった|あらすじとおすすめポイント4選

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めちゃめちゃ心が洗われた

何か大切にしていることはありますか?

ずっと続けている習い事もアリですし、家族・友達などももちろんOKです。

また、そこまで崇高な思いが無くても思い浮かぶものであればそれも立派な1つです。

中には最初は全然だったけど、気づいたらそれがない生活は想像できないレベルに自分の核になっていっているものもありますよね。

今回紹介したいのは、両親を亡くし、思ってもいない世界の巨匠からスカウトを受け「水墨画」に挑戦する『線は、僕を描く』という作品。

切なさと熱さが絶妙に入り混じった”対自分”の物語。

あらすじ

大学生の青山霜介はアルバイト先の絵画展設営現場で運命の出会いを果たす。

白と黒のみで表現された【水墨画】が霜介の前に色鮮やかな世界となって拡がる。

水墨画の巨匠・篠田湖山に声をかけられ、霜介は【水墨画】を学び始める。

【水墨画】とは筆先から生み出される「線」のみで描かれる芸術。描くのは「自然(命)」。

目の前にある「命」を白と黒だけの世界で表現する。

霜介は初めての【水墨画】に戸惑いながらもその世界に魅了されていく…。

参照:https://filmarks.com/movies/102351

『線は、僕を描く』おすすめポイント4選

『線は、僕を描く』おすすめポイント①:不慮の事故で両親を亡くした男子大学生の物語

『線は、僕を描く』は、両親を事故で亡くし、心半ばのままキャンパスライフを送っている男子大学生が主人公となっています。

何をするにも気持ちが入りきらない中、あるイベントをきっかけに「水墨画」の世界にのめり込むことになります。

『線は、僕を描く』おすすめポイント②:「水墨画」という親しみのないジャンル

「水墨画」って知ってましたか?

この作品を読むまで、どんなものなのか想像できなかったのですが、いざ実物を見てみると思ったより迫力がありますよね。

ただ、墨だけで自然を再現する芸術。

中国が起源のスタイルではあるものの、心なしか日本の雰囲気を感じませんか?

『線は、僕を描く』おすすめポイント③:どっしりした言葉の連続

”力を抜くことこそ技術”

『線は、僕を描く』に出てくる言葉の中でも、一番すんなり入ってきた一つです。

このレベルの言葉が、急に飛んでくるのがおすすめポイントです。

常に100%でいることは大切なのですが、それって結構厳しいものがありますよね。

今の僕がまさにそうなのですが、スキルがなかったり、経験がなかったりすると頑張る以外の方法がなくて力んでしまいます。

でも、世界的なダンサーなど一流の世界で戦う方々を見てみると、意外と目を惹く要素が”力を抜いているポイント”だったりします。

「手を抜く」と「力を抜く」は紙一重ではあるものの、履き違えないようにしないとです。

『線は、僕を描く』おすすめポイント④:”切れ味”がえぐい作品

『線は、僕を描く』の醍醐味は、作品の”切れ味”です。

この作品を読んでいると、温かみのある物語なのに刃先に触れているような緊張感があります。

作品の作者である砥上裕將(とがみひろまさ)さんは本物の水墨画家で、事前情報が無くても何から何まで全てが本物だと伝わってきてしまう程のリアルさが、常にピンと張っている感じがしました。

主人公である霜介が、水墨画にのめり込んでいる画

師匠である篠田湖山による指導の画

全編通して静かな場面が多いものの、内に込められているものはかなりスポ根寄りです。

ここまで緩急が痛覚で伝わる作品が初めてだったので、個人的にかなり衝撃的でした。

最後に

今回は、砥上裕將(とがみひろまさ)さんによる『線は、僕を描く』をご紹介しました。

「え?水墨画?」って思ってそこまで気が進まなかった自分をぶん殴りたいレベルで、本当に読んでよかったと思える1冊です。

”小説の向こうに絵が見える”と称されるほどに圧倒的な読書体験を、ぜひ堪能してください。

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