【異次元の表現力】「2023年本屋大賞ノミネート作品」の『ラブカは静かに弓を持つ』を読みたくなるポイント4選

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※本記事はアフィリエイトを目的として作成しています。

毎年、話題に取り上げられる「本屋大賞」

これは、ざっくり言ってしまえば、書店員がオススメしたい本がランキングになって公表されるコンペティションになります。

そのノミネート作品の中で、かなり攻めたストーリーと、綺麗なジャケットで多くの人の目に留まったのが『ラブカは静かに弓を持つ』という作品です。

あらすじ

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。

ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。

目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。

橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%83%96%E3%82%AB%E3%81%AF%E9%9D%99%E3%81%8B%E3%81%AB%E5%BC%93%E3%82%92%E6%8C%81%E3%81%A4-%E5%AE%89%E5%A3%87-%E7%BE%8E%E7%B7%92/dp/4087717844#:~:text=%E5%B0%91%E5%B9%B4%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%80%81

以上があらすじになります。

主人公である「橘」が、大手音楽教室の演奏権侵害の証拠を掴むために、スパイとして潜入するというのが大筋です。

最初は、「ジャケット綺麗だなぁ」ぐらいの印象しかなかったのですが、実際に読み終わった後はなんとも言えない心地よさがあったので、今回紹介していきたいと思います。

この記事をオススメしたい人

  • HSP気質な所がある人
  • 音楽をやっていた、やりたいと思っている人
  • 自分の感性を磨きたい人
  • 人の優しさに触れたい人
  • コミュニケーションが苦手な人

登場人物

今作には、登場人物が多くいるのですが、その中でもこの人さえ知っていれば物語を把握できる!っていう人物をピックアップしたのでご紹介します!

橘 樹

全著連の社員であり、本作の主人公。

幼い頃にチェロを習っていたものの、”あること”をきっかけに

トラウマになってしまった。

上司である塩坪に、音楽教室への潜入を命じられる。

塩坪信宏

全著連の社員であり、橘の上司

作品を通して読めない人物であり、橘に潜入を命じた本人

三船綾香

全著連の社員であり、総務部に所属している。

才色兼備で、会社ではマドンナのような立ち位置

浅葉桜太郎

橘が潜入する先の音楽教室でチェロを教えている講師。

ラフな雰囲気だけど、人望が厚い。

以上が、作品を通して重要になってくる人物です。

あとは、会社の中で派閥なり出てきたりするのですが、ややこしいのであんまり覚えなくても大丈夫かと思われます😂

読みたくなるポイント4選

では、本題である読みたくなるポイントを4つ紹介していきたいと思います!

今作は読むのに本当に時間がかかったのでうろ覚えの所もありますが、その分印象的だった所だけをピックアップしているので楽しんでください😁

実話を元にした、現実離れした物語

冒頭では、かなり攻めたストーリーと書いたのですが、今作は実際にあった事件を元にして描かれた物語です。

JASRAC、ネットで物議醸す「音楽教室に潜入調査」報道にコメント 「違法ではないと認識」
JASRACが音楽教室に、職員を約2年間通わせて“潜入調査”していたと、朝日新聞デジタルが7月7日付で報じた。著作権料徴収の正当性をめぐる裁判で、JASRACは、潜入調査した職員の供述を証拠資料にする考え。

↑が事件を書いている記事です。

僕も、読んだ後に初めて知ったのですが、確かに物語の構成が非常にリアルで、現実に起こってもおかしくないような印象を受けました。

「公衆に演奏の場」を提供するには著作権料を払わないといけないと主張するJASRAC側と、「教室での演奏は聞かせることが目的ではないため、演奏権は及ばない」と主張する音楽教室側の戦いを描いた物語になります。

別次元の表現力を味わえる

今作の何よりの醍醐味は「別次元の表現力」だと思います。

タイトルにある「ラブカ」という魚は、別名「生きた化石」とも呼ばれ、まだ生態は完全に分かっておらず、目撃例も数少ない超レアな魚です。

そのラブカは普段深海に住んでおり、光の届かない真っ暗な世界で生きています。

少しネタバレになってしまうのですが、主人公の橘は”あること”がきっかけでチェロを辞める事になり、またそれだけでなく「深海の悪夢」を見るようになります。

物語の後半で、なぜ「深海」なのかがわかってくるのですが、そこに至るまでの言葉の表現が本当に綺麗です。

それ以外にも、レッスン内で曲と音のマッチ度を”高さ”で表現したり、想像力の大切さを音楽を絡めて話をしたりなど、日常生活を送るだけではまず触れない感覚に触ることができます。

主人公に痛いほど共感してしまう

主人公である橘は、コミュニケーションがあまり得意ではない人柄の持ち主なのですが、上司から音楽教室への潜入を命じられる事になり、実際にレッスンを受ける事になります。

苦手な人とのコミュニケーションとトラウマとして遠ざけていたチェロを同時に受け入れないといけないため、不眠症を発症し簡単に眠ることができない生活になってしまいます。

しかし、講師である浅葉とレッスンを重ねていく内に打ち解けていき、また音楽仲間との絆もでき始めていきます。

そうなってしまうと、次は自分がスパイであることの罪悪感が拭えなくなってしまうので板挟み状態になってしまうのですが、HSP気質な方には特に共感できてしまう展開だと思われます。

音楽をやりたくなる

僕自身、ダンスとピアノを幼い頃から習っていたのですが、当時の感情が鮮烈に思い出せるほどなので、今作を読むとどうしようもなく音楽をやりたくなってしまうと思います。

読者の方の中には、アーティストに憧れたり、普段Youtubeでストリートピアノでかっこいい演奏をしている人を見て「自分もあんな風にできたらなぁ」って思ったことがあるかもしれません。

でも、音楽をやるってなると結構体力と時間がいると思ってしまいますよね😅

個人的な意見になってしまうのですが、自分の好きな曲を、自分の好きなように表現できるようになることは人生を送る上で不可欠と言えるほどに刺激的です。

感じたままに、音に自分の全てを乗せて表現することの楽しさがこの本を読むとわかるので、もし読んだ後に「教室に通ってみたい!」「楽器買ってみようかな」と思うことがあれば、好奇心に従ってみてください!

読者の反応

何個か読者の方の反応を読んでみたのですが、結構ドンピシャな意見が多かったので紹介します😁

出典元:https://twitter.com/HanautaBooks/status/1648471564210556928

出典元:https://twitter.com/suga_k_to_acht/status/1649364455862722560

出典元:https://twitter.com/Cyclist_Shun/status/1647237966060978179

まとめ

今回は、2023年本屋大賞ノミネート作品である『ラブカは静かに弓を持つ』を紹介しました!

正直、読みのにかなり時間がかかってしまったのですが、時間をかけてでも読んでよかったと思えた作品です。

音楽とスパイという異例のテーマではあるのですが、実話を元にしていることもあり、物語がしっかりしているので飽きずに楽しめます!

また、読み終えた後感想を聞かせてください😁

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