【子供を産むのは親のエゴ??】「生まれない」を選べる世界を描いた『生を祝う』が衝撃的すぎる、、、|読まなければいけない理由4選!

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※本記事はアフィリエイトを目的として作成しています。

2年ほど前、今の時代にとってはかなりシビアで、誰もが目を背けてしまいがちなテーマを全面的に押し出し芥川賞を受賞した衝撃作をご存知でしょうか。

小説では異例の発売前重版を記録し、文字通り「大反響」を引き起こしました。

『ポラリスが降り注ぐ夜』『彼岸花が咲く島』などの作品で有名な、李琴峰さんによる、その名も『生を祝う』という作品です。

この記事はこんな人におすすめ!

  • シビアなテーマの作品が好きな人
  • ifの世界線の話が好きな人
  • 同性婚やジェンダー問題に関心がある人
  • 自分の立場に置き換えて考えられる人
  • 子供を持ちたいと思っている人
  • 正解がない問題について考えるのが好きな人

あらすじ

「あなたは、この世界に生まれてきたいですか」

子どもを産むためには、その子からの同意が必要となる世界を舞台にした衝撃作。

『彼岸花の咲く島』で芥川賞を受賞した著者による、芥川賞受賞第一作。

https://www.amazon.co.jp/%E7%94%9F%E3%82%92%E7%A5%9D%E3%81%86-%E6%9D%8E%E7%90%B4%E5%B3%B0/dp/4022518030

以上が公式のあらすじです。

では登場人物を紹介していきます。

主要人物

今作は、あまり登場人物が多い方ではないのですが、一応この人だけわかっていたら本を読みやすくなるみたいな人物を紹介します!

立花 彩華

今作の主人公。

妻である、趙佳織(じょう かおり)とは同性婚をしており、二人の卵子を結合させた子供を妊娠している。

「合意出生制度」で同意して生まれてきた。

趙 佳織

彩華の配偶者であり、女性。

「合意出生制度」が確立される前に生まれ、父親に不遇な接し方をされていたせいで、この制度に完璧に同意する考えを持っている。

立花 彩芽

彩華の姉。

ねちっこい話し方をするのが特徴で、「合意出生制度」が確立する前に生まれた。

かなり親から贔屓されてきたので、彩華はよく思っていない。

エバンス 凛々花

彩華の仲の良い同僚で、情報通。

彩華と同じく名前に「花」が入っているので、職場のみんなから「フラワーシスターズ」と呼ばれている。

以上の4人が、個人的に思った主要人物です。

では、本題であるこの本を絶対に読むべき理由を合わせて4つ紹介します!!

読むべき理由4選

生まれるべきして生まれた名作

この『生を祝う』は間違いなく、今の日本のみならず世界で読まれるべき作品です。

個人的に今のご時世で、一番斬新かつシビアなテーマを扱っていると思っています。

突然なのですが、あなたは今の20歳未満(未成年)の死因第1位をご存知ですか?

それは「自殺」です。

また、先進国の中でも日本の自殺率はトップになっています。

要するに、今の日本で「生きたくない」選択をした人が非常に多いということなのですが、これを未然に防げる世界を描いたのが今作になります。

「合意出生制度」ってなに??

『生を祝う』の最重要要素である「合意出生制度」

これは、まだ母親のお腹にいる胎児に、生まれた後に想定される「生存難易度」を伝えて、生まれたいかそうでないかの選択を要求する制度のことです。

「生存難易度」を決める要素はいっぱいあって、親となる人の経済状況や心理的状況、当時の社会情勢などを踏まえて算出されます。

この制度の元では、胎児がもしも「生まれたくない」を選択したとして、それでも親が産んでしまった場合、”犯罪”になります。

少子化が進んでしまっている今の日本で適応する話が出てきてしまうと、デモが起きる所の騒ぎでは無くなってしまうと思うのですが、現実の問題を考えると無視できない話に思えますよね、、、

ハードなテーマなのに、一瞬で読める

ここまで読んでいただくと分かるとおり、なかなかに重いテーマです😅

「合意出生制度」はもちろんなのですが、「同性婚」「女性のみでの子作り」などが可能な世界の物語です。

現在、様々な社会問題になっているような要素が取り上げられているので、手に取りにくくなってしまう所はあると思うのですが、ページとしては約180pで、びっくりするほど軽く読めます。(僕は2時間で読み切ってしまいました。)

それなのに、しっかりと余韻も残るような内容なので、本当におすすめです

あなたはどうしますか?

現在の科学技術では不可能だと思うのですが、これが可能になってしまう未来があるかもしれません。

もしも、仮に私たちが生まれる前に「合意出生制度」が確立していたとして、あなたは今までの人生を見ても生まれたいと思えますか?

また、もしもこの先パートナーと子供を持つことになり、長い時間をかけて育てた子供が「生まれたくない」を選択したときに、子供の意志を尊重することができますか?

この作品の醍醐味は、否定されてでも子供が欲しいと思う親の「エゴ」と、生まれた先の世界の状況と自分が立たされるであろう立場を見て、「生まれたくない」を選択できる子供の「権利」のせめぎ合いです。

最後に

今回は、李琴峰さんの『生を祝う』を紹介しました。

様々な要素を盛り込みつつも、しっかりと人の本質的な所を描いていて、誰も他人事に思わせないような物語になっています。

この作品を読むにあたって一番大事なことは、”当事者意識”だと僕は思いました。

人の状況を客観的な目線で見て批判することは誰でもできるけど、いざ自分がその問題を抱える立場になった時に同じことが言えるのかというのがポイントです。

大論争を巻き起こすであろう不朽の名作を、ぜひ読んでみてください!

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