【※飲まれないでください】大バズり中の衝撃作『正欲』原作小説が・・・|おすすめできない理由4選

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「読む前の自分には戻れない」

実際読んでみるまではどういうことなのか全くわかりませんでした。

今作の著者である朝井リョウさんは、元々就活をテーマにした『何者』や『桐島、部活やめるってよ』などで有名で、かなり現実的な作風を持ち味としています。

そんな中生まれた今回の『正欲』なのですが、個人的には非常に危ない作品であると同時に、誰かがこれまでの人生で培った常識が根本から破壊される本だと思いました。

世間的にバズっているので、おすすめしたくて読んだのですが、興味本位で読んでいい本でないことは間違いないです。

今回は『正欲』をおすすめできない理由を個人的に4つ厳選して紹介したいと思います。

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この記事はこんな人におすすめ

  • 『正欲』を3分で把握したい
  • 新しい価値観を身につけたい
  • 最近の風潮に疑問を感じている
  • 誰にも言えない秘密を持っている
  • 朝井リョウさんの作品が好き

あらすじ

あってはならない感情なんて、この世にない。
それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。

息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある人物の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。

しかしその繋がりは、“多様性を尊重する時代“にとって、ひどく不都合なものだった――。

「自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな」

これは共感を呼ぶ傑作か? 目を背けたくなる問題作か?

作家生活10周年記念作品・黒版。
あなたの想像力の外側を行く、気迫の書下ろし長篇。

https://bookmeter.com/books/17638510

『正欲』をおすすめできない理由4選

冗談抜きで読む前に戻れない

『正欲』の帯にはこう書いてあります。

「読む前の自分には戻れない」

ぶっちゃけよくありそうなキャッチコピーですよね笑

でも、この『正欲』に関してはガチです。

一般的な小説とはかなり違った作品で、あなただけではなく今の時代に生きる人の誰もに関係する内容になります。

精神的に余裕がない方や、小説や漫画の物語に感情移入しやすい方であれば鬱になりかねないので、読む時は覚悟してください。

「理解した気」になる怖さがわかる

ここから少し内容に触れるのですが、1番に「理解した気」になる怖さを痛感します。

最近、LGBTQや黒人の方々など、これまで抑圧されていた方々によるムーブメントが話題になっていますよね。

しかし、こういう運動が活発化することによって、一番危ない種類の人間が出てきます。

「理解した気」になる人です。

例えば、今の世の中からすると大多数と言える「異性愛者」の人たちは、どう足掻いてもLGBTQの方々を根本的には理解できません。

なのに、LGBTQの方達を完全に理解した気になって、彼らを受け入れられない人たちを非難する人が腐るほど存在しています。

「多様性」って「正義」なの?というのが『正欲』の1つのテーマです。

普通の定義を考えさせられる

『正欲』は、あなたがこれまで培ってきた常識を一撃で破壊する力を持っていて、「普通」ってなんなの?と強制的に考えさせられる作品です。

一般的に「普通」だと言われている人生のレールとしては、

「小学校」→「中学校」→「高校」→「大学」→「社会人」→「結婚」→「老後」

ですよね。

じゃあ、「小学校」の時点で不登校になってしまったら人生は詰むのでしょうか。

もしくは、自分の性欲の対象が「人間」ではなかったら社会はどう反応するのでしょうか。

想像するだけで怖いと思う方もいると思います。

「これからの普通」を考えざるを得なくなるポイントです。

タイトルである『正欲』の意味って?

タイトルである『正欲』にはどんな意味があるのでしょうか?

個人的には、「正しくあろうとする欲」という解釈が一番しっくりきました。

これまで書いてきたのですが、『正欲』はマイノリティの方達にフォーカスを当てた作品です。

今の社会は過去に比べてマシになっている?とは言えど、マイノリティの人たちを「異常」と認識し”排除”しようとするシステムが拭えていません。

その中で「まとも」に見えるように生きようとする方達がどうやって生き抜いているのかを『正欲』は描いています。

最後に

今回は、朝井リョウさんの『正欲』について個人的にレビューしてみました。

これまで300作近く小説を読んだのですが、ダントツで引きずる作品です。

何を書いてもセンシティブなので、誰かを傷つけかねないのでかなり注意して書いたつもりではあります。

人におすすめしたい本ではないのですが、価値観として頭に入れておくべき本なので、本記事で気になった方は覚悟して読んでみてください。

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