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あなたは、「右」を説明できますか?
もしくは、「男」と「女」を説明できますか?
もちろん両方とも特徴があるとはいえど、時代や捉え方が変わると論争が巻き起こってしまう可能性がありますよね。
一口に言葉と言っても一つの世界に囚われないものなのでルールで縛ることができません。
流行り廃りを繰り返して死んでいく言葉もあれば、逆に生まれる言葉もあります。
そういった常に形を留めない「言葉」を形として残すのが「辞書」です。
今回、紹介するのは三浦しをんさん著の『舟を編む』という小説で、松田龍平さん主演で実写化され累計発行部数100万部を突破しているベストセラーです。
高校生の時に、家にたまたまあったのを見つけて読んだらこの上なく面白かったので、最近読み直して絶対記事にしたいと思いました。笑
ということで、『舟を編む』のおすすめポイントを4つ厳選して紹介したいと思います!
この記事はこんな人におすすめ!
・余韻が凄い小説に出会いたい
・将来的に言葉を武器にする職業に就きたい
・自分に強みはないと思っている
・人生を変える一冊が欲しい
・モチベーションに繋がる何かが欲しい
あらすじ
1995年の玄武書房辞書編集部。間もなく定年を迎えるベテランの編集者・荒木には、辞書編集の監修を任せられる後継者が必要だったが、適性のある社員をなかなか探せずにいた。そんなある時、荒木は変人扱いされている営業部所属の社員、馬蹄と出会い……。
https://natalie.mu/eiga/film/160627
以上があらすじとなります。
荒木というベテランの編集者が、「大渡海」という新しい辞書を作成する後継者として営業で変人扱いされていた馬締(まじめ)と出会い、辞書作りを託して作っていく作品になります。
では、『舟を編む』原作小説のおすすめポイントを4つ紹介していきます。
『舟を編む』おすすめポイント4選
辞書作りの壮絶な裏側がわかる
辞書作りってどんな現場を想像していますか?
僕は最初、「ひたすら机にかじりついて、一つ一つ辞書に載せる単語を整理していく作業をする」というのをイメージしていました。
その印象もあながち間違ってはいなかったのですが、現場で働いている人間はその次元じゃありません。
辞書に使う候補の単語は「用例採集カード」というものに書き留めておくのですが、辞書の現場で働く人間は、休日やご飯を食べている時など関係なしにペンとカードを持っています。
なので、「言葉」に人生を懸けている人にしかできない壮絶な現場です。
人の強さには色々な種類がある
この『舟を編む』を読むと、「適材適所」という言葉の意味が身をもってわかります。
『舟を編む』の主人公である馬締(まじめ)は、天然パーマで毛量が多く、気だるげな外見をもっているのにも関わらず営業部に所属しています。
やはり周りからは「変な人」という印象を持たれており、実際に営業で好成績を残せていたわけではありません。
しかし異常とも言える言葉への探究心を荒木が見抜き、辞書編纂部に異動した後は主任として活躍します。
こんな感じで、ある場所で力を発揮できていなくても、他に輝ける場所はあると思えるのでモチベーションが湧く一冊です!
「言葉」への好奇心がマシマシになる
『舟を編む』の醍醐味は個人的にこれだと思っています。
普段「言葉」に関してそこまで考えることってないですよね、、笑
例えば、「人たらし」は今でこそ「人とすぐ仲良くなれる」といったポジティブな意味で使われているものの、元々はどちらかというと詐欺師のようなニュアンスで、それをいい意味に変えたのは豊臣秀吉だという説があります。
何気なく使っている言葉も、元を知れば「え!そうなん!知らんかった!」ってなるかも知れませんよ?
天職に巡り合った人間の凄さがわかる
僕は辞書作りに正直興味はないのですが、これほど熱を入れられる仕事であればやってみたいと純粋に思いました。
上の「・辞書作りの壮絶な現場がわかる」でも少し紹介したのですが、辞書作りに関わる人たちは、常に「用例採集カード」を持って、どんな言葉が流行っているのか、何がルーツなのか、どう説明したらわかりやすいかをアウトプットし続けています。
これの凄さは、やらされている感が全くなく、あくまでやりたくてやっているというのが文章から痛いほど伝わります。
仕事ってどうしても「めんどくさい」「休み終わってほしくない」って思いがちですよね。
でも、休みを返上してでも没頭できる仕事があれば、出会ってみたくないですか?
最後に
今回は、辞書作りの壮絶な現場を描いた三浦しをんさんの名著『舟を編む』を紹介しました!
一度読むと間違いなく記憶に残る1冊で、この作品独特の人間味と、絶対に妥協がない最高のモノを作りたいという闘志を感じられます。
最近、何かに熱中していないなぁって思われる方はぜひ手にとってみてください😁
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