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こうなってもおかしくないかも
日本人(15〜39歳)の死因1位って知ってますか?
長い間トップに位置する「自殺」。
この作品では、自殺率を下げるために安楽死が制度となっています。
そんな安楽死志願者と向き合い、生きる意味を見つける手助けをする人命幇助者「アシスター」。
彼らが志願者に寄り添い「生きる意味とは?」を探していく『レゾンデートルの祈り』をご紹介します。
あらすじ
こんなに苦しいのに、生きる意味ってなんだろう。
「あなたも、生きたくても生きられないのでしょうか」
2035年、神奈川県・江ノ島の<ラストリゾート>。
この場所で遠野眞白が出会う人は、誰もが「死にたい」と願っている。
安楽死が合法化された日本。
人命幇助者<アシスター>の眞白は、死に救いを求める人々と正面から向き合う。
暗闇の奥底に微かな「生きたい」があると信じ、希望の光を照らしたい。
もう二度と、あの日の後悔を繰り返さないために。
苦しくても、生きる理由を見つめ直す。
新鋭作家が紡ぎだす、切なくも温かい命の物語。
『レゾンデートルの祈り』おすすめポイント4選
『レゾンデートルの祈り』おすすめポイント①:安楽死が合法になった世界
冒頭でも紹介した通り、この世界では”安楽死”が合法となっています。
ある病が流行したおかげで、人々の死生観が改めて考えられた結果
「産まれるのは選べないのに、死ぬのも選べないのはどうなんだ」
という考え方が浸透します。
安楽死が許可されるというフィクションでありながらも、限りなくリアルな世界観が楽しめる唯一の作品です。
『レゾンデートルの祈り』おすすめポイント②:人命幇助者(アシスター)の仕事とは?
『レゾンデートルの祈り』を語る上で欠かせないのが人命幇助(ほうじょ)者「アシスター」の存在です。
安楽死が合法となっているものの実際に施行されるにはルールがあり、アシスターと10回以上の面談を行う必要があります。
それでも尚死にたいと思うのであれば安楽死に赴くことができるのですが、アシスターは全10回の面談の中で志願者の本音を引き出して「生きたい」と思ってもらえるよう尽力します。
#読了
— 黒葉@本好きと繋がりたい (@k0fjKXdHUv36435) August 4, 2024
『レゾンデートルの祈り』
深かった。泣けた。相手に寄り添うことの大切さ、寄り添うとはどういう事なのか。凄く好きなものがたりだった。 pic.twitter.com/CCfU0U1Lvx
人生で一度しか申請できない安楽死を希望する程の決意を持った人間と、生きる意味を見出して欲しいと頑張るアシスターのやりとりが物語の軸になっています。
『レゾンデートルの祈り』おすすめポイント③:現実になりつつあるかも
この作品を読んでいる時に、タイムリーで安楽死の話題が目に入りました。
実際に、スイスでは安楽死が合法となっているのでそのために訪れる方が多いそうです。
ファンタジー・SF系の物語として読んでいたら、あながちそうとも言い切れない状況が飛び込んできたのでちょっと鳥肌が立ちました。
『レゾンデートルの祈り』おすすめポイント④:読んでよかったと思える一冊
個人的に『レゾンデートルの祈り』は生まれるべくして生まれた作品だと思っています。
去年記事にした”赤ちゃんが産まれたいかどうかを選べる世界”を描いた小説『生を祝う』と通じる所があったので、めちゃくちゃ没頭してしまいました。
『生を祝う』の記事は↓から
確かに、自殺を選ぶ人生なら産まれない方がいいと思ってしまいますよね。
でも、「あの時死なんで良かった〜」って思える世界線もあり得るかもしれません。
無責任なことは言えないのですが、僕は出会えて良かったと思う一冊です。
最後に
今回は、安楽死志願者と人命幇助者「アシスター」を描いた物語『レゾンデートルの祈り』をご紹介しました。
扱うトピックが際どいのでどうかな〜と思っていたのですが、すごく綺麗な作品でした。
続編もあるので、後日読もうと思います。
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